2021年が早すぎて引いています。
昨年ほど音楽を聴く時間がなく、深く新譜はチェックはできていませんが、それでもいい作品はたくさんあったので、このページで振り返ります。
スペインのベストアルバム2021
ジャンルはインディ、ロック、オルタナティブ、ポップに限定します。
自分が好んで聞いていたわがままなリストなので、もしかしたら後で追加する場合もあります。
☆付きは特に良かった、好きだった作品です。
アルファベット順に紹介します。
EZPALAK – KOLPATU TOPATU
バスク語で歌っているので1ミリも歌詞が分からないのですが、単純に音がかっこいいので結構聞いていました。
IZAL – HOGAR
かなり有名になったバンドですが、個人的にはまだイマイチ魅力がわからなくて、書くことが思い浮かばない。
でもいいアルバムですよ。
LA HABITACIÓN ROJA – AÑOS LUZ
2019年に多くの曲はレコーディングは済ませ、2020年のバンド結成25周年に出すはずだったアルバム。
結局2021年にリリースとなりました。
Joy Divisionリスペクトの1曲目から始まり、メランコリーなメロディーがある曲が並びます。
LA HABITACIÓN ROJA – AÑOS LUZ II
そして2021年に出された2作目です。
特にアイデアやどんなアルバムになるか未定でレコーディングしたそうです。
結果的には前作を上回る良作ができたと思います。
全体的にギターがブリティッシュで、アグレッシブな曲が増えました。
LORI MEYERS – ESPACIOS INFINITOS
アルバム発売前の先行曲の”Punk”, “Hacerte Volar”を聞いて今回も楽しみにしていましたが、後半の失速感が否めない。
大好きなバンドなので、個人的な期待値が爆上がりした上でのコメントです。
TemplesのJames Bagshawがプロデュースしています。
☆LOVE OF LESBIAN – V.E.H.N (Viaje Épico Hacia la Nada)
ポストコロナ(今も続いているけど)の世界で、いつになったらライブができるかというご時世。
そんな中開催したバルセロナのコンサートでも話題になりました。
アルバムのクオリティが今までで一番高く感じました。
RUFUS T. FIREFLY – EL LARGO MAÑANA
彼らがアランフエス出身のバンドということを最近知りました。
前作より結構ゆるい雰囲気で、だいぶ聞きやすい。
タイトルの”長い明日”は、「若い頃夢見ていた、理想の大人にはなれていないかもしれないけれど、今の自分には満足している」みたいな意味らしいです。
SHINOVA – LA BUENA SUERTE
存在は知っていたけれど、あまり聞いてこなかったバンド。
このアルバムはすごく良かったので掘っていきたい。
VETUSTA MORLA – CABLE A TIERRA
フォルクローレなど、スペインの伝統的な民族音楽にスポットを当てた意欲作。
そもそもなぜ音楽が作られるのか。
バズらせるため、大衆からウケを狙うため、現代の音楽はあまりにも民主化しすぎてないか。
時代といえばそれまでだけど、デジタルフォーマットやSNSに合わせて作られたり、お金を儲けるための音楽が増えすぎている。
生活から生まれる音楽本来の姿を現代人はすっかり忘れてしまっている。そんなことに気づかせてくれるアルバム。
☆ZAHARA – PUTA
この作品を作ってくれたことに感謝と敬意を表します。
近年の#MeToo運動に関連される、2021年を象徴する作品です。
女性の地位を下に見て、侮蔑するために使われる”puta”。
この言葉をあえてタイトルにすることで不快感を前面に押し出し、自身や女性を守る盾にする。
でもこんな方法は悲しすぎる。
「手に鍵を握りしめ、兄と電話で話すふりをしながら足早に歩く。」
女性にしか絶対に書けないこのようなフレーズを成立させてきた男性の罪は重い。
その他
アルバムではなく、気に入っているシングルや編集盤を紹介します。
☆LA PLATA – VICTORIA
今年から聞き始めたバンドですが、ソリッドなバンドサウンドがかっこいい。
Bサイドの”Aire Nuevo”も必聴。
LOS PUNSETES – TODO EL MUNDO QUIERE HACERTE DAÑO
EPの2曲目のタイトルは”Shiseido”。
「資生堂」はアンチエイジングの化粧品としてよく知られています。
彼ららしい皮肉を効かせた曲になっています。
最初は水原希子さんらの女性蔑視関連を取り扱っているのかと勝手に思いましたが、全然違いました。
TRIÁNGULO DE AMOR BIZARRO – DETRÁS DEL ESPEJO
「鏡の裏側」
2020年に発表した傑作セルフタイトルアルバムを様々なアーティストがカバーしています。
元のアルバムがめちゃくちゃ良いので、楽曲の良さを生かしつつ、結構自由に各アーティストの個性が出ていて面白いです。
最後に
ZAHARAのPUTAは2021年どころか、スペインの音楽史に残る決定的な作品になると思います。
今まで彼女が受けてきた酷く不当な仕打ちを晒し、作品にする行動は、勇気という言葉では表しきれないと思います。
相変わらず私のスペイン語力が足りないので、もっと深くアルバムを聴けるようになりたいと思った年末でした。
↓2020年のベストはこちら↓
お読みいただきありがとうございました!
おまけ:スペイン以外でよく聞いた音楽
tricot – 上出来
MANIC STREET PREACHERS – THE ULTRA VIVID LAMENT
OASIS – LIVE AT KNEBWORTH 1996
WEEZER – VAN WEEZER
2022年はもっと聞こう…。
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