2020年の開催は無理でも音楽フェスが中止を明言しない理由

ライブ

スペインで2020年に音楽フェスを開催することは事実上不可能です。

県や州、国を超えて人が集う。人同士が密集する空間。そもそも他国のアーティストが来れない。

開催できない理由はいくつでも挙げられます。

誰もが今年の開催は無理だと分かっています。

当然スペインの各フェスティバルも中止を発表している…かと思いきや、

延期も中止するとも明言できない「2021年に延期」という微妙な発表をしているのです。

2021年に延期って、つまり2020年は中止ってことじゃない?何が違うの?

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公式からの長すぎるお知らせ

色々なフェスの公式発表を見てみましょう。

バルセロナのCRUILLAが4月30日に発表。

その後5月15日に2021年への延期を発表。

WEEKEND BEACH FESTIVALが5月7日に発表。

8月末に延期されていたPRIMAVERA SOUNDが5月11日に2021年への延期を発表。

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We will dance together again. Thank you so much for your support.

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マドリードのMAD COOL FESTIVALは5月12日に発表。

BILBAO BBKは5月13日に発表。

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Sabemos que muchos estáis esperando nuestras noticias sobre la celebración del festival. Hoy os contamos que no podrá realizarse tal y como estaba programado para este verano. Sabemos que la tristeza de esta noticia es compartida por todos los que esperabais con ilusión vuestra cita anual en Kobetamedi y es por esto que todo el equipo que hacemos Bilbao BBK Live estamos trabajando para daros más detalles antes de final de mes y para los que no podáis venir el año que viene os enviaremos la información sobre la mecánica para la devolución de las entradas. Mientras tanto, cuidaos mucho. Gracias por el cariño y la paciencia con la que nos estáis acompañado durante estas últimas semanas de incertidumbre. #bilbaobbklive

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なんか…長い。どれも発表の文章が長すぎるのです。

一目見ただけでは何を言いたいのかがよく分かりません。

ですが、どのフェスティバルも結構同じことについて書いています。

ここで述べられていることを短くまとめると、

「予定されていた日程でフェスティバルを開催することは不可能です。」

中止でも延期でもなく、今年の開催は不可能ですという発表。結局この後どうなるのかが分かりません。

まさか今年の終わりのほうに開催を考えているのではないか?とも読み取れますが、

このような発表の仕方をするにはちゃんとした理由があるのです。

そしてそれを端多的に皮肉っているのがこれ。

スペインの音楽メディア、”MONDOSONORO”の公式パロディアカウントです。

今回の発表は非常に困難なものでうんたらかんたら

フェスティバルは当初の日程では開催することができませんなんたらかんたら

私たちがずっと待っているのは政府がblablabla

このような状況になったのは決して私たちの責任ではなくblablabla

もしFuerza Mayor適用されたらblablabla

参加者の安全が第一blablabla

今年の開催はblablabla

2021年に会いましょう。

確かにどのフェスも大体こんな感じです。

これに付け加えるとしたら、もし延期になった場合は2020年のチケットは2021年に振り替え可能、もちろん払い戻しも受け付けるという点ですね。

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延期とも中止ともハッキリと言えない理由

多くのフェスも触れていますが、ここで大切なのはForce majeure =不可抗力です。

”当事者の一切の注意や防止努力にもかかわらず、外部から発生して当事者の義務遂行を阻害する事実。このような事態により義務が遂行できなかった場合は、義務不緩行の責任を免れると解されている。契約には一般にこのことを明示した不可抗力条項が書き込まれる。石油利権契約のような重要な契約には何が不可抗力であるかを列記するのが普通であるが、一般には次のような事態が含まれる。
(1) 地震、洪水、火災、嵐その他の天災、自然の災害
(2) 戦争、侵略、封鎖、その他の敵による武力行為
(3) 革命、反乱、騒乱
(4) ストライキ
(5) 接収、徴発、禁止、規制などの政府の行為
(6) 伝染病
(7) その他
いずれの当事者も制御できない第三者の過失または不法行為。
産油国政府または国営会社が契約の相手方である場合に、上記 (5) の「政府の行為」が書き込まれないことがあるので注意を要する。”

引用https://www.weblio.jp/content/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB

私は法律や保険に全く詳しくないので踏み込んだ話はできませんが、どのフェスティバルもスペイン政府の何らかの発表を待っています。

例えば、ポルトガルでは9月30日までフェスティバルは開催することができないと政府から発表されています。

おそらくこのようなForce Majeureが適用されるような発表が政府からまだ何もないので、スペインでは中止を明言できないのでしょう。

例えばWEEKEND BEACH FESTIVALは、

  • 他のヨーロッパ諸国のようにFuerza Mayorの効力によるキャンセルの決定が必要。
  • 現在の状況において、アーティスト、プロモーター、サプライヤーなどフェスティバルに関わる大人数の契約をカバーするタイプの保険がスペインには存在しない。
  • 5月5日に文化省から何らかの発表があると期待していたが特に何もなかったので、引き続き待つ必要がある。

保険と契約の関係でキャンセルを明言することができないと述べています。

フェスティバル自らの判断で中止とすれば、保険が全く適用されない。

政府の発表があってこそキャンセルすることができる。

そこで「今年の開催は不可能である」「来年に延期」という形にしておけば政府の発表が出た後で中止にできるということなのかと思います。

現時点で、4月や5月開催のフェスティバルは9月や10月に延期を発表していますが、「中止」にしなかったのはこういう背景があるのでしょうか。

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最後に

いずれにせよ、スペイン政府がこのようなイベントに関してどう働きかけるか、発表をしない限りはフェスティバル側も何も動くことができないようです。

今週はPRIMAVERA SOUND、MAD COOL FESTIVAL、BILBAO BBK LIVEというスペインでも大きなフェスが立て続けにアナウンスをしたので、ある種の政府への催促になるのかもしれません。

お読みいただきありがとうございました!

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