【コロナウイルス】2020年1月~3月のスペインでの状況

その他

世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルスに関して、スペインの1月から3月までの状況や経緯をなんとなく流れがわかるように、備忘録の意味も込めてまとめました。

日付のリンクをクリックすると、スペイン公衆衛生情報ツイッターのリンク(Salud Pública / @SaludPublicaEs)に飛び、その日までの感染者数が確認できます。スペイン保健省(Ministerio de Sanidad / @sanidadgob)の公式データを使用しています。

※感染者数、感染者増加数などの数字は、その日の何時のデータをするかにより、各メディアで少しずつ数字が違うことがあります。感染者は増え続けますからね。

スペイン大使館からのお知らせを基に、リスト(”・”から始まる文)で情報を記載しています。

↓スペインの現時点の状況はこちらから確認できます。↓

COVID-19

CASOS TOTALES→現在までトータルの感染者確認数
Casos últimas 24h→24時間以内に感染した人数=その日の感染者数
Recuperados→回復した人数
Hospitalizados→病院で治療中
Fallecidos→死亡者数

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1月、2月のスペイン 日常生活

1月から2月までは、「ついにスペインでも感染者が出たか。」くらいの反響しかなかったと思います。まだ「アジアで流行っているウイルス」という認識の人が多数でした。コロナウイルスに関するアジア人差別も出始めます。

1月31日(金)

・カナリア州ラ・ゴメラ島に滞在中のドイツからの旅行者1名、新型コロナウイルスの陽性反応が確認される。 スペインでの1例目

2月9日(日)

・バレアレス州マジョルカ島に在住の英国人1名、新型コロナウイルスの陽性反応(スペインで2例目)が確認される。

2月25日(火)

・バルセロナ市で1名、テネリフェ島で2名、新型コロナウイルスの新たな症例が確認される。

感染者数17

感染者数34

2月29日(土)

この日、私は友人の車で出かけていました。メトロにも普通に乗っていました。

まだまだ余裕の日常生活を送るスペイン人。ウイルスのことは少し気にしつつも、自粛という考えはありませんでした。 私も警戒はしていたものの、気を付ければ大丈夫と思っていました。

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3月のスペイン 一寸先は闇

1週目 自分は大丈夫

感染者数66

世界が注目するEl Clásicoがレアル・マドリードのホーム、サンティアゴ・ベルナベウで開催されました。もちろんこの1戦を目当てに世界各国から旅行者が訪れます。

サッカーの試合、スペインでは普通にやっていました。この日はまだ感染者数が二桁なので、増えてはいるけど無観客にするほどではない、という空気がありました。

感染者数114

この日からずっと、スペインで最も感染者数が多いのはマドリード州です。

感染者数151

感染者数179

感染者数208

この時点ではまだ、感染者数の増加は緩やか。しかし増え続けているのは事実で、既にかなり深刻な状況に変わりはないのです。旅行者制限や検疫などはまだ行っていません。

3月6日(金)

特になし。

3月7日(土)

特に活動自粛もない週末だったので、サッカーの試合も観客が普通に入っていました。今考えるとあり得ないですね。

感染者数589

この日は国際女性デー。特にマドリードとバルセロナでは多くの人が集団で街中を大行進しました。感染者激増の1つの要因となったのではないかと問題視された日です。

感染者数が500人を超えても、いつもと変わらない生活を続ける。自分は大丈夫。関係ない。明らかに危機感が無い人が数多くいたと思います。

2週目 感染はもう止まらない

さすがにこの週から、結構ヤバい状況なのではとほとんどのスペイン人が感じたと思います。

既に注意喚起はされています。しかし、日常生活は続いていました。

そこから警戒宣言・外出制限まではあっという間でした。

感染者数999

大使館からのメールを確認したら、18時時点では1,204名。3桁から4桁になるまで1週間です。

  • 日本ではスペインが感染症危険地域(レベル1)に指定される。
  • スペイン保健省は、感染症対策が次の段階に移行したとして、最も感染者数の多いマドリード州全域,及び同州に次いで感染者の多いバスク州のビトリア市及びラバスティダ市を「ハイレベル感染地域」に指定。
  • マドリード州は3月11日から15日間、バスク州のビトリア市及びラバスティダ市については3月9日から14日間休校。
  • 当該地域でテレワーク、フレックスタイム、テレビ会議の利用を推奨。
  • スペイン全域に、(ア)高齢者の介護を在宅で行うこと、(イ)慢性の疾患を持つ人は外出を控えること、(ウ)呼吸器の問題や発熱といったコロナウイルス特有の症状を持つ人は自宅に留まり電話で医療機関に相談すること、(エ)個人でできる衛生措置を徹底すること、(オ)不要不急の旅行を控えること、を勧告。

感染者数1,639

この感染者数の数字、4月1日時点の日本と同じ位です。比べてみてどうでしょうか。

振り返るとスペインでは国としても、国民一人一人としても、いかに対策できていなかったかが浮き彫りです。増加数も爆発的ペース。

スペイン人に普段からマスクをする習慣は無いし、そもそも予防という概念が無いのではという気もします。

人と会ったらハグとキス、しゃべるの大好き。濃厚接触は日常茶飯事です。

トイレで手を洗わない人もそれなりにいる。犬の糞が道端に普通に落ちている。もちろん全員がそうではありませんが、衛生面の意識が低い人が多い国と言っていいでしょう。

そんな国が対策に後れを取り、自分は感染しないと思っている人がいつも通りに生活することで、こうなるのは今考えると自然な流れだったと思います。

一方、この人数の時点の日本は学校閉鎖や空港での検疫などを実施しています。

東京オリンピックの延期が決まるまで検査数をわざと抑えていたので、感染者の増加も非常に緩やかです。

スペインと単純な比較はできませんが、日本も楽観的な雰囲気がまだ漂っており、対策も全て中途半端という印象です。日本はこの事態をもっと深刻に捉えないと、後悔することになると思います。

  • スペイン政府、2020年3月11日0時から3月25日0時までの間、イタリアの全空港からスペインの全空港への直行便の運航を禁止を決定。
  • 新たにラ・リオハ州が「ハイレベル感染地域」に指定される。

チャンピオンズリーグのバレンシア対アタランタ、延期となっていたリーガのエイバル対レアル・ソシエダは無観客試合で開催。…まだやってたんですよね。

コンサートも普通に開催されていました。例えばLouis Tomlinsonはこの日マドリードでライブ。782人の感染者がいる都市でコンサート。

今考えると恐ろしいことばかりですが、人間は目に見える悪影響が自分に及ばないと、なかなか行動を修正できないのだと思います。

3月11日(水)

この日は個人的にどうしても外出する必要がありました。不本意ながら完全防備で外出。とあるオフィスへ手続きに行ったのですが、スタッフは手袋を着用していました。なぜかマスクは無し。椅子が逆向きに設置されており座ることは禁止で、物理的にお客さんとスタッフが近づかないようにしていました。

ようやく対策が目に見えてきたなと感じた一方、3時間ほどの外出でマスクをしていた人を見たのは極わずか。工事現場のスタッフくらいでした。粉塵を吸い込まないようにするためです。

そして買い溜めは既に始まっていました。スーパーマーケットではトイレットペーパー、アルコールジェルなどが売り切れの場所も。日本と同じ現象が起きていました。

  • 日本外務省はマドリード州、バスク州及びラ・リオハ州をレベル2(不要不急の渡航は止めてください)に引き上げ。
  • その他の地域はレベル1(十分注意してください)に指定。

感染者数3,004

感染者数4,231+1,227

前日からの増加数が4桁。これは尋常ではありません。

  • サンチェス首相は首相府にて記者会見を行い、明日(14日)の臨時閣議において、憲法第116条第2項の発動による15日間有効の「警戒事態」(Estado de alarma)宣言をスペイン全土に発出すると発表。

警戒事態宣言が出ると分かってから、おそらく多くの人がスーパーマーケットに駆け込んだと思います。

感染者数5,753

  • 「警戒事態」(Estado de alarma)を宣言する政令が発出。
  • マドリード州にて、スーパー等の食料品店、薬局等以外の商業施設を一時的に閉鎖。
  • 警戒事態宣言により16日よりスペイン国内全体にて、同様の措置が適用されることとなる。

感染者数7,753

3週目 警戒事態宣言 隔離開始

感染者数: 9,191
集中治療室: 432
死亡者: 309
回復者: 530

以下の行動以外で外出が禁じられています。守らないと罰金です。

  • 食糧・その他医薬品等の必需品の入手のための移動
  • 医療機関への受診のための移動
  • 職務履行のための職場等への移動
  • 住居へ帰還するための移動
  • 高齢者、小さな子ども、障がいのある方、その他日常生活において手当てが必要な方への対応(介護等)のための移動
  • 金融機関への移動
  • その他、不可欠な理由による移動

ちなみに犬の散歩は可能です。

  • 16日24時より、陸路を通じたスペインへの入国を、スペイン人、スペイン人以外のスペイン居住者、国境を越えて職場に通勤する者、その他やむを得ない理由を書面にて証明できる者等のみに制限することを発表。
  • 日本国外務省はスペイン・マドリード州、バスク州及びラ・リオハ州に発出している感染症危険情報をレベル3(渡航は止めてください(渡航中止勧告))に引き上げ。その他の地域にはレベル2(不要不急の渡航はやめてください)に引き上げ。

徐々に営業中止に踏み切るホテルも増えてきました。

感染者数: 11,178
集中治療室: 563
死亡者: 491
回復者: 1,028

どういうわけか回復者の伸びがすごい。

  • スペイン・イベリア航空はマドリードから日本への直行便について 3月19日、3月21日を最終便とし、その後の運航を一時停止することを決定。※結局21日の便は無くなり、19日が最終便に。
  • 日本国外務省はスペイン・ナバラ州に発出している感染症危険情報をレベル3(渡航は止めてください(渡航中止勧告))に引き上げ。

感染者数: 13,716
集中治療室: 774
死亡者: 598
回復者: 1,081

日本の検疫強化が始まりました。

● 過去14日以内にイタリア、スイス、スペインの一部地域及びアイスランド全域に滞在していた方を対象として、本邦入国(帰国)時にPCR検査を実施する等の措置を開始。
● 検査結果が出るまで6時間程度の待機が必要であるほか、検査結果が陽性の場合指定の医療機関に入院、陰性の場合も保健所による健康フォローアップが必要。
● また入国後、自宅を含む滞在場所での待機も要請される。空港から待機場所までの移動には、公共交通機関を利用できない。

感染者数: 17,147
集中治療室: 939
死亡者: 767
回復者: 1,107

この日は買い物へ。11日とは別の店舗ですが、品は回復しているように見えました。しかしトイレットペーパーは無し。ハンドソープは大量にありました。

品があるかどうかは、店舗・時間帯・地域によって異なるので、場所によってはもちろんトイレットペーパーも売っています。

さすがにほとんどの人がマスクなどを着用していました。

  • 3月19日午前0時(日本時間)より当分の間、入管法に基づき、日本への入国拒否を行う対象地域として、イタリア、スイス及びスペインのそれぞれの一部地域(スペインについてはナバラ州、バスク州、マドリード州、ラ・リオハ州)並びにアイスランドの全域が追加指定される。14日以内にこれらの地域に滞在歴のある外国人は、特段の事情がない限り、入国拒否対象となる。※スペインはマドリード州,バスク州,ラ・リオハ州,ナバラ州。
  • スペイン保健省により、スペイン全土における全てのホテルや短期滞在や観光用の宿泊施設等(なお、長期間滞在している宿泊客がおり、当該宿泊客が生活に必要な活動を部屋で行える設備が整っている場合等は閉鎖の対象外)の一時的閉鎖が発表。

感染者数: 19,980
集中治療室: 1,141
死亡者: 1,002
回復者: 1,585

  • サンチェス首相は記者会見を行い、3月14日に宣言した「警戒事態」を当初の予定(15日間)より更に15日間延長し、4月11日まで継続する意思を発表。基本的には移動制限等現在の措置が継続される見込み。

↑これ計算がよくわかりません。14日から15日間だと28日に終了。次の期間が29日から15日間だと12日までなのでは?延期期間は28日からスタート?個人的には「さらに15日間延長」が違う気がするのですが(間違ってたらすみません)、とりあえず隔離期間は延長決定となりました。

感染者数: 24,926
集中治療室: 1,612
死亡者: 1,326
回復者: 2,125

感染者数: 28,572
集中治療室: 1,785
死亡者: 1,720
回復者: 2,575

4週目 好転の気配がない

感染者数: 33,089
集中治療室: 2,355
死亡者: 2,182
回復者: 1,081

1日で1,494人回復。これは回復する病気。

  • 日本国外務省は、スペイン・マドリード州、バスク州、ラ・リオハ州及びナバラ州に発出されていた感染症危険情報レベル3(渡航は止めてください(渡航中止勧告))をスペイン全域に拡大することを決定。

感染者数: 39,673
集中治療室: 2,636
死亡者: 2,969
回復者: 3,794

感染者数: 47,610
集中治療室: 3,166
死亡者: 3,434
回復者: 5,367

感染者数: 56,188
集中治療室: 3,679
死亡者: 4,089
回復者: 7,015

オーストラリアの領事館ではワーホリで来ている人に帰国を強く勧めるメッセージを出していました。スペインは特に何もありません。

私も帰国できるならしたいところですが、感染&ウイルスを日本に持ち込む可能性が高い国にいるので、スペインからの帰国がいい判断だとは言えません。帰国したとしても家に行くのがまた超困難というおまけつきです。

  • 3月14日にスペイン政府が宣言した「警戒事態」を当初の予定(15日間)より更に15日間延長し、4月12日午前0時まで継続することが下院議会で承認された。
  • 一部労働者等の宿泊の受け入れを念頭に閉鎖しないホテルが発表され、同ホテルには、帰国予定があるものの、未だ帰国することができていない旅行者等の当地滞在者も宿泊可能。

感染者数: 64,059
集中治療室: 4,165
死亡者: 4,858
回復者: 9,357

イベリア航空は3月31日20:55マドリード発、4月1日17:00成田着の臨時便をこの日発表するも、結局翌日キャンセルとなりました。

感染者数: 72,248
集中治療室: 4,575
死亡者: 5,690
回復者: 12,285

感染者数: 78,797
集中治療室: 4,907
死亡者: 6,528
回復者: 14,709

  • スペイン政府は臨時閣議において、真に必要な分野に従事する者等以外は3月30日から4月9日までの間、「勤務時間の回復可能な有給休暇」の取得が義務づけられるとの内容の政令法を採択し、警戒事態宣言下の外出制限を更に強化。3月14日の警戒事態宣言においては、職務履行のための職場等への移動は広く認められていが、上記29日付政令法により、更に制限。

・食料品店,医薬品販売店等の必需品販売店の従事者
・飲食店の宅配業務従事者
・商品の運送業務従事者
・税関職員
・電力,石油製品,天然ガス部門従事者
・重要インフラの運営・防護従事者
・食料,飲料,動物の餌,医療・衛生関連製品,医薬品その他保健関連製品等の必需品の生産・供給等に従事する者
・真に必要な分野の活動に必要な製品の製造に携わる者
・人及び商品の移送に従事する者
・その他、報道、金融、通信、(中断されていない訴訟手続き等に従事する)弁護士、清掃、気象予報サービス等に従事する者
・その他、真に必要と判断される業務に従事する者

5週目 外出制限は続く

感染者数: 85,195
集中治療室: 5,231
死亡者: 7,340
回復者: 16,780

この日から必要不可欠の仕事以外は停止となりました。

感染者数: 94,417
集中治療室: 5,607
死亡者: 8,189
回復者: 19,259

この日はスーパーマーケットへ買い物に行きました。トイレットペーパー品揃えはかなり戻っている気がしました。

一応、感染者の増加率が20%→15%→10%と徐々に低くはなっています。これはいいことなのですが、増加「率」が下がっただけで、感染者数が増えていることに変わりはないので、楽観できるわけではありません。

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最後に

振り返ると、感染者の増加はあっという間です。

大丈夫でしょと思っているうちにパンデミックはとっくに始まっており、たまらず警戒事態宣言、外出制限。そんなスペインでした。

もちろん保健省なども警戒を呼び掛けてはいましたが、人類の想像を遥かに上回るスピードで、コロナウイルスはスペインを席巻していきました。

もしかしたら今が感染者の増加のピークなのかもしれませんが、事態が収束するにはまだまだ果てしない時間がかかります。今は忍耐の時。

だから日本にはこうなってほしくないです。しかし現実は常に対策が甘く、最悪の状況を想定しないともっと酷いことになるので心配です。

現実を無視した楽観、隠蔽やごまかしは後からより悪い結果となって表れます。

お読みいただきありがとうございました!

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