スペインのクリスマスってどんな感じ?何食べるの?日本とどう違うの?
日本とは全然違い、基本的に家族で過ごします。クリスマスだからと言ってチキンは食べません。各家庭によりますが、魚介類も多いです!
スペインの友人宅に招待され、美味しいクリスマスディナーをいただいてきたので、食べたものを紹介します!
その前にスペインのクリスマスについて少し触れておきましょう。
スペインのクリスマス期間
スペインのクリスマス期間は長い。12月24日から1月6日までです。
もちろん人によりますが、この2週間は完全に仕事お休みという人は結構います。
日本人感覚だと24日と25日じゃないの?なんで年跨ぐの?なんて思いますが、2週間も休みがあるのはうらやましい限りです。
簡単にですが、クリスマス期間の主な日を見ていきましょう。
12月24日 Nochebuena
24日、クリスマスイヴのことをNochebuena(ノチェブエナ)といいます。
この日は家族や親戚が一堂に集まり、みんなで食事をします。この記事の後半ではNochebuenaの食事を紹介します。
昼は開いているお店もありますが、夕方になると飲食店やスーパーマーケットなどはほぼ全て閉店します。
本当にほぼ全て閉まります。マクドナルドくらいなら開いているとか、そんなレベルじゃないです。
バスや地下鉄などの公共交通機関も深夜は動いていません。
みんな帰って家族とディナーを楽しむのです。
12月25日 La Navidad
祝日です。CristmasはNavidadといいます。
この日はランチを豪華にする家庭が多いようです。
多くのお店は相変わらず閉まっています。運が良ければ開いているところはチラホラ見かけるかも。スーパーは閉まっているところが多いです。
12月31日 Nochevieja
大晦日はノチェビエハといいます。この日に、スペインでは日付が変わった後であることをするのです。
それは、12時の鐘の音に合わせて12粒のブドウを食べること。テレビ中継もあるのでスペインで全土でブドウが食べられています。
ゴーン(パクッ)、ゴーン(パクッ)、ゴーン(パクッ)ってな感じに。多分やってみると予想よりキツイと思います。
そして花火がバンバン上がり、新年を祝います。
一体どんなものなのか、鐘の鳴るマドリードのPuerta del Solに行こうかと思っていたのですが、私は年末年始は風邪でダウンしてしまいました。
というわけでどこにも行かずブドウも食べていません…。
1月1日 El día de Año Nuevo
お休みです。ほぼどこも開いていません。
1月6日 El día de Los Reyes Magos
この日も祝日です。
クリスマスにはプレゼントを渡す習慣がありますが、スペインではこの1月6日がその日であることが多いようです。
東方の三博士(Los Reyes Magos)が1月5日の夜に贈り物を持ってやって来ると考えられていることから、スペインでは5日がクリスマスイブのような感じです。
クリスマスイブの食卓
ここからは私が過ごした24日の夜の食事の話題です。
21時に友人宅に到着。
この日は5歳くらいの子供から90歳以上の方まで、私も含め12人集まりました。
私は兄弟や親戚の関連性を覚えることがとても苦手で、おばさん、や叔父、と言われても誰が誰なのか、関係性が全然理解できないのです。もちろんスペインでも結局誰ひとり覚えられませんでした(笑)
では料理を紹介していきます。
1ターン目:軽くつまむ
だいぶ食べられて無くなっていますが、テーブルにあるのがCanapés、カナッペです。
(※これから紹介する料理も最後にsがついているものは複数形です。)
パンやクラッカーにハムやオリーブをのせて食べるやつです。
でもこの土台は何だろう?←食べているくせに分からない。
塗られているのも何のムースか分かりませんでした笑。でもおいしいのです。
調子に乗って普段は飲まない赤ワインを選び、この後酔うことになります。
2ターン目:テーブルに移動し前菜
左の緑の料理はPimientos Fritos。ピーマンの炒め物。こういう形のピーマンをPimiento de Padrónというみたいです。ピーマンの形ですが、日本でいうシシトウです。たまに辛いものがあります。
真ん中のはクラッカー
皿の左側の肉はLomos=ロース。つまりロースハムです。
右側はいわゆるスペインの生ハム、Jamónです。うまっ。
色々なチーズが乗ったプレート。
手前にある丸っこいのは、ヤギのチーズ。中にパパイヤが入っており、チーズ自体もクリーミィで酸味と甘みが丁度よく、おいしかったです。
基本的にこういうチーズは苦手なのですが、全体的にクセが少なくて食べやすかったです。
なんかピンク色のやたらシャレオツなものが。
何これ?と聞くと
”Un experimento.”
「実験」だって。
ピンク色の一品はムースと飲むヨーグルトの中間のような食感で不思議な味。Remolacha=ビート、てんさいで色と甘みを出しています。
テーブルの上の料理が少なくなると、片付けられて次の品々が出てきます。
3ターン目:メインの魚介類
魚介類ずくしのテーブルになりました。
Pulpo a la feiraです。スペインのタコ料理の定番で、ガリシア地方の名産でもあります。素材が良いので、塩・オリーブオイル・パプリカパウダーでウマい。
Mejillones=ムール貝です。このソースは何だろう。これもガリシア地方の名産。
Langostinos。茹でたエビ。シンプルにウマい。お好みでレモンやソースをつけて。
エビはこのくらいの大きさだとlangostinoで、これより小さいサイズはgamba、ロブスターはlangostaといいます。
Espárragos blancos=ホワイトアスパラです。ナバーラ地方産の超おいしいやつ。とろける食感がイイ。
この左側にあるやつはCarabacín=ズッキーニのムースなのですが、エグいタイプの苦みで私はダメでした…
ギョッ!っとする見た目ですが味は良いですよ。
ジャガイモの中に入っている紐みたいなものは、ウナギの稚魚、Angulasです。
そしてこれくらいの大きさのエビがGambasです。
最終ターン:満腹なのは承知のデザート
スペインではケーキではなくこんな感じのお菓子が出ます。
上にあるパンのようなものは、Mazapánで、トレドの名物。
その左右にあるのが、Polvorón。噛むとポロポロと崩れ落ちる食感のクリスマスお菓子。
包み紙に入っているのは何か忘れましたがサラゴサのお菓子だそうです。
硬そうな白やチョコレート色、柔らかそうな薄茶色や紫色の塊は、トゥロン=Turrónです。これもスペインでは定番のクリスマスお菓子。チョコレート入りのもの、柔らかいもの(blando)や硬いもの(duro)など色々あります。私はナッツが入った白く硬いタイプが好きです。
はっきり言ってこの時点で全員満腹なのですが、デザートはとりあえず出ます。それとコーヒー、お茶を飲んだりしながら団らん。
この時点で既に深夜の0時近くです。なのにみんな普通に起きている。
私はワインの酔いもあり、半分寝そうでした笑
そこからは話をしたり、子供たちはゲームをしたり、歌を歌ったり。
解散しようとしたのが午前1時30分頃。しかしスペイン人はここからが長い。なんやかんやしゃべったりして2時に解散となりました。
クリスマスはマドリードのメトロが21:30で運転終了です。公共交通機関は全て止まっているので、車で送ってもらいました。ありがたや。
最後に
友人曰く、こういうのが典型的なスペインのクリスマスディナー。肉もありますが、どうも他の家でも魚介類を食べることが多いようです。
後日、日本ではケンタッキー食べる人が多いんだよと教えると超びっくりしていました。スペインではもちろんKFCもクリスマスには開いていません。
とても美味しく、貴重な経験をさせてくれた友人に感謝!日本に来たらもてなそう。
お読みいただきありがとうございました!
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